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2006/08/26

水金地火木土天海・・・・


ちょっと出遅れたが、流行りの話題。

そう。。。冥王星が無くなってしまったーっ!(実際には無くなってはいないが)。

それにしても、この件で困る人たちってのが、

・中学の教科書をつくっている会社
・占星術をやっている人
・夏休みの自由研究のテーマを「天文」にした子供
・プラネタリウムの解説

・・・であるらしい。

なにかこう・・・もっとアカデミックな世界とかで、ものすごく重大な問題が発生する・・ってことはないんだろうか?

・・・どうやら、なさそうだ。
星そのものが消滅するわけじゃないしね。

冥王星って名称だって変わるわけじゃないしさ。

「すいきんちかもくどってんかいめい・・・」って、繰り返し暗唱して覚えさせられたのを、今度からは「どってんかい」で止めなければならない。
すでに覚えちゃってる人は不便だろうけど、これから習う人にはナンの問題もないだろう。

すでに覚えちゃってる人、ちょっと気をゆるしたら「めい」まで言ちゃいそうになるだろうけど、でも、これから先は「めい」を言うかどうかで歳がバレる・・って時代になるよ。
用心しなくちゃね。

ちなみに私は、どこで間違えたのか、ずっと「すいきんちかもくどってんめいかい」って覚えたまま、今に至っている。
それでも、ちゃんと大人になったし、さほど支障もなく生活しているなぁ。


そういえば、北海道弁では「~かい?」ってのが疑問形。
中学の頃、いつも「どってんめいかい?」って言っては一人で笑ってたんだけど・・・どおりで当時誰にもウケなかったはずだ。

それと、「ビックリした」ってのを北海道弁(注:かなりコアな地域)では「ドッテンこいたーぁ!」って言うのさ。

解説{つまり、上のギャグ(?)は「ドッテンこいたかい?(訳:びっくりしましたか?)」と言うべきところを、わざと「ドッテンめいかい?」と言って笑いを取ろうとしたワケだが、面白いか否かという以前に、そもそもが間違ってたんだから・・・(泣)}


上の写真は、まさしく「水金地火木土天海冥」を持っているオジサン(ここふじ 2002年 個人蔵)。

何かタイトルをつけたんだったが、忘れてしまった。
それと、たしか図鑑を見ながら各惑星を作ったはずだが、このときも、おそらく海王星と冥王星の違いなど全くわかっていなかったと思う。

あーっ!

よく考えたら、冥王星が無くなることでコイツも被害を被るじゃん。



追記:
軌道の関係により、1979年~1999年の間は冥王星のほうが海王星より太陽に近い位置にあったそうですな。(参照:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%86%A5%E7%8E%8B%E6%98%9F
つまり、私の「どってんめいかい」は決して間違っているワケではないことが判明。
ま、たまたま間違って覚えたってことに変わりはないんだけどさ。

追記その2:
さらに、冥王星格下げ問題がこんなところにも波及!
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060826-00000405-yom-soci
「白雪姫と7人のコビト」が「白雪姫と7人のコビトと一匹の犬」になるんでしょうか??

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2006/08/25

ムラムラする人

デパートで伝統の職人展をやっていたので行ってみた。

地方ではあっても、熱心に探せばそれなりのものが手に入る程度の都会ではあるんだが、この手の催しがあれば必ず覗いてみることにしている。
産地の様子を知ることもできるし、作り手と直に接触できる良い機会。

おそらく業界内では「イベント屋の口車に乗せられて・・・」みたいなハナシもありそうだけど。
でもまあ、一般消費者にとっては単純に楽しいイベントだ。

もちろん、普段使いの品であっても職人の手によるものはソレなりに高価なので、実際にはなかなか手は出せない。
普段使いだからこそ本物をって気持ちもあるにはあるんだけど。
(そんなことより先に汚部屋を改善しろっちゅうツッコミが・・・泣)。
手は出さずに眺めるだけでも、いろいろと勉強にはなる。
何気ない生活道具が・・というより生活道具だからこそ、その技術が培われ、鍛錬されてきたんだなぁということに感心し、それをきっかけに、あらためて自らの暮らしの随所を省みる・・・なんてこともあるしね。

それと、職人さんが催事用に作って持ってくる、お手軽価格の小物を見るのがものすごく面白い。
匠の技や伝統素材を転用した「現代の人にもわかりやすくて買いやすい」モノ。
たとえば、柘植櫛屋さんの柘植の箸置きやブローチ。
織り物屋さんが端切れで作った巾着。
数珠屋さんのキーホルダー。
組み紐屋さんの眼鏡ヒモ。
・・・・etc。
今では出番を失った伝統工芸の悲哀・・みたいなものを感じなくもないんだが、それでも、古来からの伝統技術を現代生活の片隅に取り入れてもらうために、様々な工夫とアイディアを凝らしている。
実直で無骨な職人さんが知恵をしぽって必死で考えたんだろうなぁと思うと、ちょっと涙ぐましい。

[ちょっと昔の材料を、本来の用途とは別の使い方で、現代的日常使いの小物を作る]っていうのをサイドワークにしている手ごね人ここふじにとって、もうココはひらめきの宝庫。
・・・で、あると同時に、あまりの涙ぐましさに、「おじさん、私にお手伝いさせてっ!」って言いたくなる場合も多々。
「あ~、あれをこっちのモノと組み合わせて、ああしてこうすれば、もっと売れるのにな~」とか考えたら、なんだかムラムラしてしまう。
・・・ま、よけいなお世話だろうけどさ。


で、そんな私がここ数年、特にムラムラさせられている、ある職人さんがいて、催事で見かける度にちょっとだけお買い物して、ついでにおしゃべりするんだが、今までこちらの正体はつまびらかにしていなかった。
・・・ってほどの正体ではないんだが、まあとにかく、今回ようやく「じつはワタクシこういう者です」って名刺交換なんかしちゃって、客足の切れ間に少しゆっくりお話させていただいた。
じつは私の作品に、ちょこちょことその人の作ったモノを使わせていただいているので、そんなことも告白。

「・・・職人ってのは、どうしても視野が偏狭になりがちで、時代に取り残されてしまう。
だから、こういう催事に赴いて他の分野の人たちと交流することで、世界が広がって新しいアイディアが生まれるし、消費者の反応やニーズを直に知ることもできる。
それに、自分の作るモノを、思いがけない形で生かしてくれている人たちがいることも知って、大いに勉強になる。
自分は一職人だから、表に名前が出ることを望んでいるワケではないが、こういうモノが日本古来から作られていて、今も細々と作られ続けているということを、いろいろな形で知ってもらえる機会があれば嬉しい」

・・・・というようなお話を聞いた。

オレが丹誠込めて作ったモノをそんな使い方しやがって!って思われそうな不安もあったんだが、意外と面白がってくれたし、今後は細かな注文にも可能な限り応じてくれるとのこと。
そして、いずれはコラボレーションという形でお互いの名前を並べて何か一つのモノを作れればイイですね~なんて話しにもなった。

ちょっと嬉しい(はぁと)。

本当はお酒にでも誘って、もっとじっくりしゃべりたかったんだが・・・・。

オジサンと恋が芽生えそうな、夏の午後のデパート。
2006/08/24

中休み


友人が、初めて買ったトンボ玉。
お値段がちょっとソレなりで、覚悟もないまま清水の舞台から飛び降りてしまっていたらしい。

作家モノだが、「熟練の技」というよりは、新進作家の気概を感じるお品。
見ているほうが緊張するくらいの繊細な仕事をしている。

というわけで、そのトンボ玉を預かり、アクセサリーに加工させていただくことに。

まだ未完成。
いろいろと構想中。

トンボ玉には革ひもが似合うかなと思うけど、涼しげなイメージにしたいし、ちょっとヨソ行きのモノを目指して、メタリックな素材でやってみる。
たらーんと下がるチェーンよりは、首もとでアーチを描く固さがあったほうが、玉の横長の形が生きる気がする。
で、ワイヤーに極小メタルビーズを通し、ところどころにブルーのガラスビーズを入れてみた。
繊細な細工の銀製パーツを玉の両サイドに入れる。

自分自身はアクセサリーはほとんどつけないけど、作るのは意外と好き。
何かテーマを与えられて、その中であれこれと悩むのも好き。
それに、たまには自分の作品世界とかけ離れた事をするのも気分が変わって面白いのさ。

しかし、どうでもいいけど、早く仕上げないと、このネックレスが似合う季節が終わってしまうぞ。

2006/08/16

白いカンヴァス

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2006/08/13

はちみつ





友人が「趣味」で養蜂をやっている。
趣味で出来るモノなんだ!ということにすでに充分に驚きなんだが、今回ハチミツ採取の作業を手伝いに行き、ハチの生態の不思議や養蜂の大変さをたくさん知った。

写真の解説。

1.ハチ箱から取り外した巣。
  無数の八角形の小部屋。
  茶色のフタが付いているのは、オスの幼虫が入っている場所。
  
2.小部屋に蜜が満杯になると、白いフタが付く。それをナイフでけずって蜜を露出させる。

3.缶の中に巣を入れてぐるぐる回して、遠心力で蜜を採取。

4.こうやって、ハチミツだけを採取。

2006/08/09

いいだ人形劇フェスティバルレポート4



さて、かわせみ座でございます。

もう・・・何も言わずにただ観てください!・・・って感じ。

フェスタ期間中、様々な場所にこの20cmくらいの妖精がゲリラ的に出没して、不思議な音楽に合わせて踊ったり飛んだり、時には観客の頭に載ってイタズラしたり・・・という10分ほどのパフォーマンスをしてくれる。
(ムービーでも撮影しているので、掲載の仕方がわかれば、妖精のリアルな腰つき!の動きをご覧いただけるんだが・・・)

かわせみ座については様々なところで話題になっているし、テレビ出演も多いので、そうとうに知名度の高い劇団なんである。
作り手の造形力そのものに対する注目度も高い。
私の友人にもこの劇団の追っかけをしている人がいるので、話だけはいつも聞いていた。
でも、見たい見たいと思いつつ機会がなく、実際に動いている人形を見るのは今回が初めて。

この妖精の動きと人形としての出来に、すでに充分に圧倒されたんだが、本公演では完全にノックアウト。
ああ~このままどうにでもしてくださ~い、って感じなんである。

じつは、かわせみ座も竹田人形座で修行した経験があるらしい。
だから人形は木彫が基本。その上にシルクなどの布を貼って仕上げている。
人形を操作する糸は、もはや特殊メカ。
そういう部分の凝り方にパラノイア的なものを感じちゃって、「明和電機」の仕事ぶりを彷彿するじょ。

あと、かわせみ座が他の劇団との差を決定づける最大の特徴は、操り手であるお二人(夫妻)のビジュアルがものすごく美しいこと。
美しく寡黙な、ちょっと宗教家のような風情を漂わせるお二人なのさ。
そういうことも含めて、総合的に綿密に計算されつくした演出で、観客はうっとりと魅せられるワケなんである。

今回の演目「ことばのないおもちゃ箱」は、さまざまなキャラクターが次々と登場して、短編のストーリーを展開するというもの。
タイトル通り台詞は一切なく、音楽と効果音と、操り手が時々発する言葉ではない擬音(?)のみ。
青を基調としたライティングや、霞のように漂うスモークなどの演出も効果的。
その中で、姿の美しい二人がそれぞれに人形を操り、花や光や白馬が舞い飛ぶワケさ。
この舞台の上で、この二人は世界を創造し司る「神サマ」なんだなぁ。
その神々しさに、なぜか涙が出てしまった。

も~たまらんヨ。

時にかわいらしく、時に滑稽で、時に哀しく、時に切なく・・・そのすべてが、ひとつひとつ何かの結晶のように、自己完結した美しさに包み込まれている。

ひとつひとつの場面が、すべて、いつか見た夢のよう。
今まで見た中でいちばん好きだった夢。
この夢の中に居続けることができるなら、二度と目覚めなくてもいいとさえ思うような・・・。

ああ。
言葉では説明できましぇ~ん。

これをお読みくださる数少ない皆様。
機会があれば是非一度ご覧くださいな。

舞台での感動が色あせてしまいそうで、写真を載せるのはためらわれるが・・・・。
https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/6e/8e/fujikoko2000/folder/568716/img_568716_38653057_5?20060809145434.jpg

https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/6e/8e/fujikoko2000/folder/568716/img_568716_38653057_4?20060809145434.jpg
これは、雑誌「瞳」no.2(マリア書房刊)に掲載された写真の無断転載。


午後11時半の終演後、例のごとくコンビニに立ち寄って帰る夜道、ぽっかりと赤い月が出ていた。
なぜかサワサワと気持ちが波立つので、行く予定はなかったミッドナイトシアターに足を運ぶことに。

ここでは、人気の劇団が「ちょっとイッパイ引っかけつつ観る、オトナ向けの演目」を、次々と披露してくれる。
なんと午前2時まで延々とやっているのさ。
飯田ならではのスペシャルな企画だそう。

で、観てしまいましよ、2時まで・・・。

ああ、飯田・・・。
すごいところだった(結局名物は何一つ食べられず・・・)。

来年も来てしまうかもしれぬ。
そのときはヨロシク、飯田。


そういうワケで、暑くて熱かった「いいだ人形フェスティバルレポート(非公式)」の終了です。
おしまい、おしまい。

ワァ~、パチパチパチパチパチパチ・・・・・
2006/08/09

いいだ人形劇フェスティバルレポート3

飯田滞在三日目。

この日は飯田のお祭りでもあって、中心街は歩行者天国になり、様々なストリートパフォーマンスが目白押し。
おまけに、御神輿やらブラスバンドの演奏やらに続いて、フェスタ参加劇団総出演の人形パレードも行われるという。
街には浴衣姿の女性があふれ、人出も最高潮。
ついでに、気温も最高潮・・・・・・汗。

午前中は、シルクホテルという大きなホテルの宴会場で、人形劇団京芸「火曜日のごちそうはひきがえる」を観ることに。

(公演終了後の記念撮影。これは遠景用の人形。実際のものはもっと細かく作り込まれている)

これも子供向け人形劇の老舗劇団なんだが、今回はなんとチェロの生演奏付きだというので、期待満々。
宴会場なので空調も快適、会場整理にはホテルの宴会係の蝶ネクタイのオジサンたちも加わっているので、なんだか格調高い雰囲気。

冬ごもり中のひきがえるが、叔母さんに届け物をするためにスキーで冬山へ出かけるのだが、途中で巨大ミミズクに捕らえられてしまう。ミミズクは自分の誕生日のごちそうにひきがえるを食べる予定。でも誕生日まで4日ほどの猶予が。その間、せめてミミズクと少しでも仲良くなろうと必死なひきがえる。そんなひきがえるに徐々に心を開いていくミミズク。しかし、ネズミたちがひきがえるの救助にやってきて・・・

・・・というストーリーなんだが、人形の出来の良さと、深みのあるチェロの音色で、なかなか感動的だった。

捕食する者とされる者との友情という点では、「あらしのよるに」と通じるものがあるワケだが、今回の人形劇の上でのみ語れば、「火曜日の・・・」のほうが、ミミズクのキャラクターが生きていて感情移入しやすく、小動物が持つ大型肉食動物への恐怖心や、その大型動物もまた別の動物に捕食される危険にさらされているという、自然界の食物連鎖の悲哀も伝わってきて、とっても心にしみ込む物語になっていた。

複雑な関係性の中にあって、純粋に「心」だけでつながることの困難さと、それを為し得た時の美しさ・・・みたいなものについて、なんだかしみじみと考えさせられたにょ~。
まあ、捕らえられた人質が長い監禁生活の中で犯人に感情移入しちゃうっていう「ナントカシンドローム」ってヤツだと言えなくもないんだが。

とにかく、世界を遮断して頑固に自己世界に籠もっちゃってるミミズクが、ひきがえるの天真爛漫な問いかけに誘われて、思わず昔話をしちゃったりする様子とか、本当によくキャラが練られていると感心する。
子供向けの可愛い物語であっても、仕掛ける側が「人間」の深層を研究しつくしていないと、底の浅さは簡単に見抜かれるのだ。


終演後、シルクホテルのランチバイキング割引券が配られたので、飯田滞在中唯一のまともな昼食をとることに。
ところが、一歩先にレストランへ駆け込んだ関西のおばちゃん軍団が料理の皿をブロックし、ことごとく料理を先取りされ、残されたのはサラダとスパゲティのソースだけ・・・。
そんな中でも、相席した一人参加の女性と情報交換もできたりして、まあヨカッタ。


昼食後、次の公演会場へ向かいがてら、街を歩いて、大道芸や浴衣オネェさん観察などを楽しむ。







飯田市美術博物館のギャラリーで、たまにゃんカンパニーによる「タマゴ・ト・テ」
これは玉木暢子さんという、ちょっと変わったタイプの人形劇ばかりに関わっている人のプロデュースで、去年あたりに都内のカフェで上演されていたもの。
「手」に表現をさせるのが上手い人。今回も「手」が重要なファクターになっている。
https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/6e/8e/fujikoko2000/folder/568716/img_568716_38653057_1?20060809131540.jpg(たまにゃんカンパニー タマゴ・ト・テ パンフレットより)
タマゴが主人公の小さな小さな舞台なので、観客数は限定3人!
小さな座布団に座って、トイレの窓くらいの舞台をのぞき込むようにして観劇する。しかも、上演時間はたった15分。

朝産み落とされた元気なタマゴ。ボウルの中に割り入れられた黄身がぴょんぴょん逃げ出して、殻の中まで戻ってしまう。

そんな単純でわかりやすいカワイイお話。
追いかけてくる電動ミキサー(実物)が本当に怪物みたいに見えた。
笑っちゃうくらいアッサリしてて、でもタマゴはそれなりに必死で、15分間固唾をのんで見守ったという感じ。
何気ない、身近な世界の片隅で起こっている小さな秘密・・・を見ちゃった感じで、見終えた時には、思わず隣の人と顔を見合わせて微笑み合いたくなる。

私の時には観客は2人。
見知らぬジィさんと膝がくっつきそうな距離で並んで、可愛い木綿布の幕にかこまれた舞台の前にちんまり座って観た。
・・・なんだか間違って恋が芽生えちゃいそうだったじょ。

この公演には、美術館のカフェで飲み物とケーキのサービスが付いていた。至れり尽くせりだ。
ちょうどティータイムの時刻だったし、クーラーの効いたカフェでゆっくりと感想カードを書く。
ついでに美術博物館も無料で観覧できるので、なんだかおトク感いっぱい。


そのころ、街ではパレードが始まる時刻で、とっても賑やかになっていた。
海外からの参加も多いので、パレード参加者も沿道を埋める人々も、とっても国際色豊か。
なんだか外国のお祭りみたいだ。
パレードのパフォーマンスについての審査があるので、みんな趣向を凝らしている。
こんな楽しい催しが毎年あるなんて、飯田の人がうらやましい・・・。







(コレはナニ?)


さてさて。
飯田での時間もだんだん終わりに近づいてくる。

夕方は飯田文化会館へ移動して、糸あやつり人形劇団みのむしを観る。
ここで人形を制作している飯室康一さんも、竹田人形の影響を受けた人。
木彫で、表情豊かで繊細な動きの人形を作っていて、主活動は子供向けのファンシーな人形劇だけど、じつはちょっとオトナ向けのシニカルな出し物も持っている。

この日は、そのオトナ向けのほう。
演目は「乗り遅れた男」「ニューそぼく谷ヘルスセンター」
このタイトルだけでじゅうぶんそそられる。
https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/6e/8e/fujikoko2000/folder/568716/img_568716_38653057_2?20060809145434.jpg(パンフレットより)
これがニューそぼく谷ヘルスセンター。
ね?なんか、いいでしょ~?

イイカゲンな性格の婆さんが一人で経営している寂れたヘルスセンターに、ある有名人(その時々の時勢によって変わるらしい。この日やってきたのは、最下位で低迷を続けるプロ野球○人軍の監督H氏という設定)がお忍びでやってくる。
ピントはずれの会話。ピントはずれのサービス。しまいには、婆さん自らお色気むんむんネグリジェに着替えて渾身のサービスを・・・・

・・・っていうお話。
操り手でもある飯室さんの語り口調がまさしく名人芸で、人形が倒れちゃったりする思わぬアクシデントも機転の効いたアドリブで乗り切ったりして、ほんとに大感心。会場も拍手喝采!

「乗り遅れた男」は、いい具合に酔っぱらったオッサンが駅のベンチにふらふら~っとやってきて、最後は寝てしまう・・・っていう単純な無言劇なんだけど、いや~、その動きのリアルさと言ったら!!
実体験がないと作れませんな。
オッサン、ワンカップ酒持ってるしっ!おまけに'社会の窓'開いてるしっ!
木彫なのに、9/1に分けたうす~い髪の毛がちゃんと風ではためくしっ!
立ちションするときの細かい動き・・・いや~研究されてますな。
しかもオシッコかけた植木の花がしおれるっていう芸の細かさ!
https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/6e/8e/fujikoko2000/folder/568716/img_568716_38653057_3?20060809145434.jpg(糸あやつり人形劇団みのむしHPより「乗り遅れた男」)
酔っぱらいの立ちション姿に、150人の観客が大感動の大喝采だ~っ!

いや~ホントいいもん見せてもらいました。


そして、この次は、私にとって飯田滞在最後の、そして最大に感動した公演。
かわせみ座「ことばのないおもちゃ箱」

はずかしながらこのワタクシ、生まれて初めて、ただ「美しい」ということだけで涙が出る・・・という経験をしたぞ。

長くなりそうなので、次記事にします。
2006/08/08

いいだ人形劇フェスティバルレポート2


                   飯田市のからくり人形時計


飯田滞在二日目。

朝から、飯田市公民館の大ステージで老舗人形劇団クラルテによる「あらしのよるに」を観劇。
劇団そのものにも、この劇団の人形にも、さして興味はなかったんだが、大ヒットした絵本「あらしのよるに」(講談社 木村裕一作・あべひろし画)が好きなので。
アニメで映画化されたらしいけど、見のがしたし。
でも、映画版はあべさんの絵とは似ても似つかない、ラブリーなキャラになってしまっているらしい。

さて、劇団クラルテ
老舗として君臨する大手劇団なんだが・・・
・・・・・うーむ。微妙・・・・。

まあ、気の毒だが、今回は演目が悪かったとも言えるな。
アニメ映画を見た子供たちが期待満々でやってきて「あれ~?アニメのメイとガブじゃなーい!」とガッカリ・・・というパターンが多かったようだ。
おそらく絵本のほうをイメージして人形を作ったのだと思われるが、だとすればタイミングが悪かったね。
アニメのイメージから完全に切り離しても充分に惹き付けられる、というほどのインパクトもなかったし、演じ手の物語の解釈が中途半端で、主題が曖昧になってしまっている。
昨今の子供は、この程度のもので喜ぶほど甘くはないのだ。
まあ、でも、舞台終了後に人形たちが観客の見送りに出てきてくれて、直接さわったり記念撮影できたのは楽しかったけど。

主人公メイ


その他の脇役ヤギたち


文化会館へ移動して、魚鱗館いいだ特別ユニット・ソロを観る。
これは前夜の黒谷都さんを含めた4人の舞踏ユニットが、この日はそれぞれがソロで踊る。
こちらはかなり面白かった。
特に、辻桃江さん(この人プロの女優らしい)の、中米あたりの農村の青年をイメージしている等身大の可動関節人形を使ったダンス。
人形の靴に操者がつま先を入れて、本当に人形自身が動いているような自然な動きを作り出す。
時には、操者の女性と人形が熱く見つめ合ったりキスしたりして、ピグマリオニズム(人形に対してのフェティシズム)を彷彿させる、ちょっとエロちっくな場面も。
なぜか操者は黒いキャミソール姿で、踊っているうちに肩紐が落ちたりして、そんな様子にもゾクゾクしたぞ~っ。うハ~っ(^0^)!


この後、夕方の公演まで時間があったので、市内から少し足をのばして座光寺という地区にある竹田扇之助記念国際人形館というところを見に行った。

竹田扇之助記念国際人形館パンフレットより

竹田人形ってのは江戸時代からある糸操りの農村人形浄瑠璃なんだけど、その後継者の竹田扇之助さんが、従来の人形をさらに芸術性の高いものに作り上げ、やがて伝統人形浄瑠璃の枠を越えて、現代劇も演じられるようにしたんである。
昭和30~40年代生まれの人なら記憶にあるんじゃないかと思うが、NHKでやっていた人形劇「空中都市008」(たしか小松左京原作)とか、大阪万博で上映された人形映画「鶴の恩返し」(市川昆監督)なども、この竹田扇之助さん作なんである。

NHK

子供の頃好きだった人形絵本「ゆきんこ」。これも竹田人形だった。
今回ここで人形の実物を見て大感動!!


で、夕方ちかくになってから市内に戻り、再び観劇続行。

Rー18指定、オトナ向け(・・ちゅうか、おっさん向け)の、ボトムの夢「症状:男性不信」というのを観る。
アニメ風の声の女性による一人芝居なんだが、ややブラックで、とんでもなくアホらしくて、笑えた。
メロドラマみたいな場面に、それを嘲弄するコミカルな人形がガバッと出てきて、声の使い分けがものすごく巧妙なので、ぐいぐい惹き付けられる。
温泉宿の宴会場で観る演芸みたいなチープな雰囲気も維持しつつ、ちゃんと演技者としてのレベルの高さも見せつけてくれた。

次は、いま話題のジェンダーレスな美青年劇人、平常(たいらじょう)による「毛皮のマリー」(寺山修司原作)。
二年ほど前に都内下北沢のシアターで上演され話題になっていた演目の再演だけど、登場人物のすべてをたった一人で演じる。
いやはや・・・コレはすごかった。
この人、12歳くらいの時に、すでに自作の人形による劇で脚光を浴びてるんだよね。
だから、それから10年以上この世界にいてもまだ20代前半なのさ。
この人の魅惑的ビジュアルと、独特の感性、演技の実力・・・これじゃ業界が放っとかないだろうと思われるが、早いうちから有能なスタッフとマネージャーが付いて、道を誤らないよう適正にマネージメントされているらしい。
https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/6e/8e/fujikoko2000/folder/568716/img_568716_38621017_5?2006-08-08平常「毛皮のマリー人形劇版」パンフレットより
ところで、「マリー」の演技は完全に三輪明宏だったにゃ・・・。
三輪をモデルに書かれた原作だから仕方ないのか?


さて次は、飯田市人形劇場大ホールへ移動して、大物沢則行による「リア王」
間髪を入れずに公演が続くので、会場を移動するだけで精一杯。
ご飯どころか、一服もする時間もおしっこする時間もないじょ。

沢則行は、チェコ・プラハを拠点に、世界で活躍する人形劇演者。
ここまでになっちゃったら、もはや人形劇の概念など完全に超越している。
「え・・人形?劇中に出てきたっけ?」って感じ。
「演じる」ということに、人形も人間も、あるいは有機物も無機物も、もはや区別はない。

沢自身は黒子スタイルで登場するんだが、演じ手であり操り手でもある。
登場の際に持ってくる巨大な蛇の目傘が、後にスクリーンとなってシルエットを映し出したり、そのまま舞台背景となったり、パーテンションとなったりする。
そういう演出アイディアの巧みさに、ただただ唸る・・・。
https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/6e/8e/fujikoko2000/folder/568716/img_568716_38621017_7?20060808181537.jpg(沢則行「KOUSKY Ver.4 リア王」パンフレットより)
文章では伝えきれないんだけど、とにかく・・・とにかく、すごいんだ。

この舞台は、後日都内でも上演される予定なんだが、そのチラシには「日本初公開」と書いてある。
つまり、「日本初公開」のはずのものが、この飯田で公開されちゃっているワケだ。
異次元空間飯田・・・。

23:40終演。
上質のものを堪能した充足感を抱いて、この日もコンビニで弁当を買う。
ああ、ゆっくり飯田名物とかを食べる機会はあるのだろうか・・・?(結果:なかった)

(*掲載した画像には無断転載のものもあるので、後日削除予定)
2006/08/08

いいだ人形劇フェスティバルレポート


さて、街がまるごとワンダーランドと化していた飯田市の「いいだ人形フェスティバル」なんである。

到着した日は、夜からの公演を二つ予約していた。
時間があるので、街をブラブラ。
商店街の店では、ショーウインドウに各劇団の人形がそれぞれ飾られているので、それをひとつひとつ眺めながら歩く。









街の中心街にある公園の野外ステージでは常時なんらかのプログラムが催されているので、屋台で「ひとくち五平餅」なんていうのを買って、ぱくぱく食べながら観覧する。
ちょうど「モーレツトホホ団」というユニットのパフォーマンスをやっていた。
表情の冴えないオジサンの顔に箱をかぶせ、上から無理矢理笑った顔を描いてしまうというもの。


急ごしらえの小道具で思いつきでやっているという感じに見せて、じつは周到にねられらた構成。

次に、庄内出羽人形という東北の農村で受け継がれている手操り人形を観る。
顔の部分はかなり作り込まれているのに、ボディは手をつっこんで操作する単純なもの。動きのぎこちなさがかわいい。





こんなのをいくつか観て気持ちが盛り上がったところで、屋内で開催される有料公演へ。

最初は「総合工作芸術家だるま森」。
会場は、「りんご庁舎」っていうかわいい名前の市民交流センター。
ちょっとだけ阿部サダヲ似のだるま森さんが一人で操る、かわいいのかキモいのかわからない不思議な雰囲気の人形劇。
芝居小屋みたいに、床に座って観劇。
https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/6e/8e/fujikoko2000/folder/568716/img_568716_38611362_11?2006-08-08
(写真を撮ってはイケナかったんだが・・・)
月の光を浴びて成長する「つきまめ」という植物で作った団子を売る団子売り。
森に棲む奇妙な住人たちが団子を買いに来るが、じつはその団子には「満月の夜に食べてはいけない」という掟があった。それを知らずに、お腹をすかせたオオカミが満月の夜に団子を盗んで食べてしまう。さあ、オオカミの運命やいかに??・・・
・・・そんなお話。
人形は単純な作りでコミカルなのに、語り口が不気味なので、おとぎ話に潜む怖さを引き出している。
「イッちゃってる占い師」みたいな雰囲気の相方(おそらくだるま森夫人)が、舞台の横で様々なオリジナル楽器を使って効果音を担当していた。その楽器がことごとく面白かった。

さて、その次は、黒谷都さんの舞踏を観る。
じつはコレが今回の飯田での主目的だった。
だるま森さんの終了時間が押してしまったので、大慌てで飯田文化会館まで移動。

黒谷都さんってのは、知る人ぞ知る舞踏家で、人形を使って独自の舞踏表現の世界を構築している。
おそらく結構なお年だと思うんだが、人形みたいな小柄な体型でメイク後の容姿は浜崎あゆみ似。
黒谷さんは自身のパフォーマンスを「利己的物体と奉仕的肉体によるグロテスク」と名付けているんだが、丁寧で繊細な動きで、彼女の手にかかれば、どんな人形もまるで人形自身の意志で踊っているかのように、生き生きと美しく、そしてなまめかしく見える。
まさしく、意志を持った人形が利己的に、人間の肉体を奉仕させて「踊らせている」感じがするのだ。
見ているうちに、どちらが人形でどちらが人間なのか区別がつかなくなってしまう。
なんかちょっと暗黒舞踊のイメージではあるけど、人形の出来が良いので低俗なグロさにならず、品が良い。
今回の演目は「メモラビア」。黒谷都+3人のユニット。
https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/6e/8e/fujikoko2000/folder/568716/img_568716_38621017_8?20060808185603.jpg「genre:gray利己的物体と奉仕的肉体によるグロテスクake-miya「メモララビア=ある鳥に関する記憶=」(Kuro's Works 黒谷都写真ノートより)

:ある鳥の強い印象にとりつかれた女性が、幻想の鳥の世界と現実を行き来しながら、やがて鳥になって飛んでいく
・・・台詞がないので、想像力を働かせてストーリーを追わなければイケナイんだが、まあ、おそらくこんな内容。
とことん凝った舞台背景と音楽と照明で、ストーリーなど関係なく充分に魅せられる。
・・・・・・・・・んだが。
じつは期待ほど面白くなかったというのが正直なところ。
黒谷都さんの所作の美しさには感心するんだが、こういうタイプの舞台にありがちな自己陶酔的演出と、どうにも少女趣味すぎる雰囲気が、ちょっと私にはオェ~~なんであった。
ちょっと出来の良い女子高の演劇祭、みたいな感じ。
ゴスロリ系の人にはお好みだろうと思うし、それはそれで良いんだろうけど・・・。

途中、寝てしまいました。
黒谷都さん、ごめんなさい。

公演終了が午後11時過ぎだったので夕食を食べ損ね、コンビニの冷製パスタを買って宿で食べた。
2006/08/07

いいだ人形劇フェスティバル

さあ、病院でアオバアリガタハネカクシ用の薬(副腎皮質ホルモン軟膏)をもらって帰ってきたので、早速ぬりぬり。

で、落ち着いたところで、昨日まで滞在していた長野県飯田市での話を書きます。

「いいだ人形劇フェスティバル」ってのは、もう四半世紀も続いているイベントなんだそう。
なんとなく耳にしたことはあったんだが、そんなに長く続いていたなんて知らなかった。

たまたまタイミングが合わなくて見逃していた人形劇が、この飯田で再演されることを知り、行ってみることにしたんだが、事前にHPを見てびっくり!
フェスタ期間中(8月3日~6日)、国内に限らす世界各国から人形&演劇の関係者や様々なジャンルのパフォーマーが集結し、400を越える公演が市内随所で上演される。
しかも、東京都内の劇場ならチケット5000円は下らないと思われる有名劇団の公演が格安で観覧できたり、未公開の最新作をこの飯田で初上演する劇団もある。

いったいナンなんだ、このイベントは??
この信州の山間の小さな町で、いったい何が起こっているのだ??

とにかく、せっかく行くんだから他の劇もいろいろと見てみようと思い、虫眼鏡がないと見えないような字でびっしり書かれたプログラムの中から、直感的に「人形が良さそう」「内容が面白そう」「タイトルがイケてる」etc、私のアンテナに引っかかった公演チケットをとりあえず数枚予約。
有料公演の他に、自由に観られる無料公演も多いし、プログラムに載らないストリートパフォーマンスなども無数にある。
なんだかいろいろと面白そうなので、思い切って3泊4日の予定を組んだ。

首の赤いただれが最高潮の時期だったけど、人に会う予定はないし、一人でぶらぶらするだけだから、赤かろうが青かろうが別にいい。


ってワケで野越え山越え飯田に到着。

・・・・ス、スゴイことになっていた、飯田。

おそらく普段は閑散とした田舎町なのだろうが、この時期はちょっとヘンなセンスの服装や風貌の人たちであふれかえっている。

白塗りの顔で小錦みたいな体型の、女、とか。
世界の僻地ばかりを放浪していそうな、長髪でヒゲぼーぼーの男、とか。
大二郎(by子連れ狼)ヘアの人、とか。
河童(・・・・おかっぱ頭で頭頂部を丸く剃っている)とか。
黒装束にスキンヘッド、とか。
裃(カミシモ)姿のオジサン、とか。
作務衣姿の黒人、とか。
タキシードにシルクハットの白人、とか。
新聞紙製の服を着た人、とか。
お揃いのTシャツを着た団体、とか。
ありがちだけど、アジアンちっくな服装の少女なのかオバサンなのか不明な・・・でも結局はオバサン、とか(・・・私以外にも(~=~;。
小劇団員風ベリーショートヘアにジャージ姿の女の子、とか。
サルとかペンギンとか(これらは着ぐるみ)・・・・
顔はすげぇイケメンなのに体は三等身のオジサン、とか(あ、これはセンスのモンダイじゃないッスね)。

こんなワンダーな人たちが、ごく普通に街を闊歩し、屋台でフランクフルト買って食ってたり、カフェでお茶してたりするワケなのさ。

で、そんな街角の、各店のショーウインドウには、各有名劇団の人形が工夫を凝らして飾られていて、さながら街中人形展状態。

なんだか不思議なおとぎの国にでも迷い込んだみたいだゾ~。

むくむくと、急に楽しくなってくる私。


次記事で、今回私が観た劇について書きます。