拾い飲み
建築費の最後の支払いに奔走中。
フトコロが寒々しい。おまけに今夜は風も強くて、ますます詫びしさがつのるよ~。
思わずワンカップでも買って呑みたい気分。…似合いすぎ。
しかしながら不調法者なワタクシは、ワンカップの代わりに自販機でカップカフェオレを買ってみたんであった。
…と、あれれ?
お金を入れてガチャンとボタンを押して、取り出し口を覗くと…なぜかカフェオレが2つある!
ど…どゆこと?
誰か取り忘れたの?
ふ…ふーん。
これ、150円もするのに、コンビニで買うほうが安いのに、わざわざ高い自販機で買って、忘れてく?
ありえなくない?
な…なにか不自然。
うん。
不自然だ。
でもね、どっちが私の買ったカフェオレなのか、どっちが先にあったのか、わからなくなっちゃったんである。
うーむ。
飲むのやめて、自販機を設置してる店に(あるいは警察?)届け出るべきか?
なに者かによって毒物が混入されたとか、このご時世なら充分あり得るしな。うん。
しかし、しかし、こんな田舎の、こんなマイナーなホームセンターの、さらにマイナーな飲み物ばかりの自販機に、そんなことするかなあ?
まあ、犯罪者の気持ちなど考えてもわからんが。
ましてや社会を混乱させたいだけのヤツの気持ちなど。
それよりも、私はどうしても飲みたかったんである。
いま、ここで、このカフェオレを!
で正直、一瞬「やった!ラッキ~」って思っちゃったのも確か。
…ってわけで、2つとも持ってきてしまった。
自販機から取り出すとき、思わずキョロキョロしてしまった自分が悲しかったけど。
さあ、ロシアンルーレットの始まりだ。
ドキドキ。
…って、ほんとはそんなドキドキするヒマもなく、欲望にまかせて一本は飲み干してしまった。
えーい、どうにでもなれぇ!って気分。
なんだ?この厭世感?荒み具合?
金がなくなると、人は自然と心が荒んでしまうものなの?
ま、いまのところ体調その他に変化なし。
で、残った一本。
見たところ、開けられた跡や、注射器の跡などはないもよう。
ど、ど、どうする?
このカフェオレは、はたしてラッキープレゼントなのか、それとも悪魔からの招待状なのか…
ま、どっちであろうと、勝手に持って来ちゃった私は確実にドロボー。
これを飲んだら、私が犯罪者(;□;)!!